黒猫です。
今回は、日本株の武田薬品工業を検証してみました。
海外の製薬会社の株を調べていたら、日本の製薬会社の株も気になりました!
特に武田薬品工業はADR銘柄として、アメリカ市場にも上場していますし、アイルランドの製薬会社シャイアー(Shire plc)の買収交渉を行うなど、積極的に海外へ投資していますから尚更です。
武田薬品工業とは
創業はなんと、江戸時代(1781年)まで遡ります。とても歴史深い会社ですね。
創業者は、武田長兵衛さん。本社は創業地の大阪と東京に2つあります。
余談ですが、大阪市中心部にはに道修町という町があります、昔から薬の町として栄えていて、武田薬品工業、塩野義製薬、田辺三菱製薬が本社を構えています。外資系の製薬会社も、バイエル(大阪市)、アストラゼネカ(大阪市)、P&G(神戸市)、イーライリリー(神戸市)なども、関西を拠点としています。
一般消費者向けの製品は、
武田漢方胃腸薬や漢方便秘薬。風邪薬のベンザブロック、咳止め薬のアネトン、栄養ドリンクのアリナミンVなどは有名ですね。
江戸時代から創業されているだけあって、漢方薬も強みですね!
もちろん医療機関向けにも製品を卸しています。
武田薬品の世界での売上比率は、日本が約37%でトップ。次点で米国、ヨーロッパ、アジア、南米、ロシアと続きます。
株価 純利益 配当利回り
株価チャート
2008年の株価暴落はリーマンショックが原因です。2015年の下落はアメリカでの集団訴訟の和解金の為です。2017年からの下落はアイルランドの製薬会社シャイアーの買収費用約7兆円が懸念されてのものですね。
売上高
売上高は大きな下落も無く安定しています。2017年度は1兆7700億円。
純利益
「dataはYahooFinanceより」
2015年の赤字は、米国での集団訴訟の和解金約3241億円を2015年3月期決算に計上した為です。創業以来初の赤字となった模様。
配当利回り
2010年3月 4.34%
2011年3月 4.61%
2012年3月 4.94%
2013年3月 3.58%
2014年3月 3.69%
2015年3月 2.96%
2016年3月 3.44%
2017年3月 3.37%
2018年3月 3.47%
2018年8月 3.84%
配当利回りも高く安定的に分配されていますね。
EPS(1株当たり純利益)
2010年3月 377.05円
2011年3月 313.89円
2012年3月 157.23円
2013年3月 188.16円
2014年3月 135.1円
2015年3月 -185.37円
2016年3月 102.26円
2017年3月 147.15円
2018年3月 239.35円
2019年3月 177.22円
財務諸表を確認しても、悪くは無いです。やはりシャイアーの買収費用7兆円と19年3月期決算が減収減益になると予想された為に、株価が下落しています。
過去5年間のチャートを眺めると、株価4000〜4200が底値です。リーマンショッククラスの衝撃がない限りこれ以下に値下がるリスクは少ないと思います。
シャイアーを買収する意図
武田薬品がシャイアー 買収を急ぐ理由は、近年の特許切れで売上が減少している為です。新たな収益の柱を必要としています。
特許が切れると後発の安いジェネリック医薬品に、利益を奪われますからね。
answers.ten-navi.com
シャイアーの売上高と純利益
売上高
売上高は右肩上がりで申し分ないです!
純利益
2012年からのデータでは一度も赤字になっていません。非常に優秀な会社です。
特に2017年はとても儲かっていますね!
17年の売上高は1兆6980億円で、純利益は4784億円。純利益率は28.2%と、素晴らしいです。
PER11.62
EPS(1株当たり純利益)14.60
製薬会社の中でもPERは低く株価は割安です。しかし配当は少ないです。
キャピタルゲイン狙いの株ですね。