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【書評】配当パワー投資入門

黒猫です。

今回は黒猫所有の投資本の1つの「配当パワー投資入門」の書評レビューをいたします。

配当パワー投資入門の概要
タイトル 配当パワー投資入門
著者 菊池誠一
ページ数 264ページ
発行年月日 2012年12月

この本の主旨
①投資・運用の重点を配当金にシフトする。
短期的な売買益の追求はもういいかげんにして、配当受け取りに焦点を合わせる。

②受け取り配当金を「再投資」する
配当金を使ってしまわずに、必ず再投資に回す。

③配当金の継続的流入を確保する
蛇口(投資対象)から絶え間くなく資金の流入(キャッシュフロー)が続く状況を確保する。
④保有株数の拡大こそが命である
値上がり益の獲得よりも、もっと「確実なこと」に力点を置く。それは保有株数の拡大である。

はじめに

著者の菊池誠一氏が「配当パワー投資入門」を記述された年は2012年です。
あのリーマンショックや東日本大震災を経て、まだまだ不景気の真っ最中の頃になりますね。

その頃から既に配当再投資の優位性を理解されて実践されていて凄いなと思います!

第1章 配当パワーの時代がやって来た

第1章①では主に日本企業の過去10年間の配当金推移をデータで確認し、近年は日本企業の増配率が高まっている傾向を図やデータで示されていますね。

増配の背景にあるのは、外国人投資家の存在であるとしていますね。
2012年3月末の外国人持ち株比率は、ソニー(36.5%)キヤノン(39%)ニトリHD(32%)と益々外国人投資家の比率が増加傾向にあるとされています。

2019年現在はこの比率がどのように変化したのかは知りませんw
それに伴って配当政策を明確に示す企業が増えてきたとのこと。

決算で「配当性向xx%をメドに配当金を決める」とはっきりと書く会社が増えてきた。

ハゲタカと言われて嫌われている外国人投資家ですが良い影響もあるんですね。

企業の取り巻く環境が大きく変わり「キャッシュ・リッチ・カンパニー」が増えつつある。

これは今でいう内部留保の拡大でしょうね。
内部留保の拡大は投資家目線では、配当支払い余地が多いことを示し、魅力的であるとされていますね。

従業員目線なら内部留保する余裕があるなら給料上げてくれとなりますね。

その他にも2003年から2012年までの主要50社の増配率ランキングや配当の増配・減少の回数のデータも記載されていて興味深いです。

ちなみに増配率1位は、あのソフトバンクです。今はWework問題で色々と叩かれていますが実は株主重視の会社か?

第1章②では米国企業の配当について言及されています。
米国企業の連続増配記録の凄さについては改めて記載しなくとも、既にみなさんもご存知かと思いますので割愛します。

詳しくは手に取って読んでみて下さい。

米国主要企業の連続増配表も記載されています。
その中の企業の1つとしてゼネラル・エレクトリックも載っていて複雑な気分になりますね。GE程の巨大企業であっても衰退し連続増配記録も途切れてしまうことがある。
個別株の怖さでもありますね。

第2章

第2章では、高い配当利回りとその"落とし穴"についての内容です。

本書を読み込むと、改めて配当について勉強出来ます。

配当利回りの計算方法
配当利回り=配当金(×0.9)÷株価

(×0.9)は当時の課税額が10%だからですね。今は20%だから高くなりましたね😅

配当パワー投資のメリットとリスクについても記載されていています。

第3章

第3章では「配当余力」の判定について
配当性向を確認することで「配当余地」の確認ができる。

第3章②ではキャッシュフローから見た配当性向についても言及されています。

キャッシュフロー版配当性向=配当支払い額÷営業キャッシュフロー

企業のライフサイクル(草創期、成長期、成熟期、衰退期)毎のキャッシュフローの違いについても解説されていますね。

成長期は売上高の拡大に伴って投資キャッシュフローの支出が増えたり、フリーキャッシュフローは草創期のマイナスからプラスに転じる場合もあるし、マイナスのままの場合もあり、企業経営の上手下手で差がつく段階と言える。とのこと。

第4章

第4章では"配当パワー"を最大限に活かす方法についてです。
具体的には配当再投資の効果や複利の持つパワーについて言及されています。

配当再投資の効果としてジェレミー・シーゲル教授の「株式投資の未来」の一説についても解説されていますね。

また、投資信託の毎月分配型については「形だけの分配金」「ウソの分配金」としてバッサリと切り捨てていますね。

第5章

第5章では好利回りの「Jリート」についての解説です。
「Jリート」については詳しくはないので割愛します。
2019年現在では投資環境も違いますし、古いデータになりますからね。

著者の菊池誠一氏が2012年当時から投資先としてのJリートの有効性を理解されているのは流石ですね。

6章は全体のまとめの章となっていますね。

まとめ

2019年現在となっては全体的に古い情報ですが、今でも配当再投資の重要性や複利の持つ効果や、投資先企業の財務チェックからの配当の安全性について理解するには良い本です。

とにかく"配当"に焦点を当てた投資本ですね。

わたくし黒猫も時々読み返しています。
読みやすいし、初心者や中級者向けの投資本ですね。

本書はインデックス投資については特に深くは言及されていませんね。
インデックス投資については他の投資本をおすすめします。


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